Basic UDI-DI(5)・・認証関連データ項目の登録有無について

Certificate(認証)関連データ項目の登録有無については、MDRではClass IIb、Class III 製品が、IVDRでは、Class B、Class C、Class D 製品が対象となります。

EU型式審査証明書(EU Type-Examination Certificate)、EU技術文書審査証明書(EU Technical Documentation Assessment Certificate)の必須の有無は、「Basic UDI-DI」のModel Data(製品の特性に関する情報)関連項目(MDRでは、Implantable(FLD-UDID-30)と、Sutere/Staples(FLD-UDID-265))の設定値とリスククラスで、以下のように定義されています。

MDR
リスククラス
Risk Class
デバイスタイプ
Device Type
FLD番号設定値EU型式審査
証明書
EU Type Examination
Certificate
(Annex X)
EU技術文書
審査証明書
EU Technical
Documentation
Assessment Certificate
(Annex IX Chapter II)
IIbImplantable = NFLD-UDID-30False必須
IIbImplantable = Y

Suture/Staples = Y
FLD-UDID-30

FLD-UDID-265
True

True
必須
IIbImplantable = Y

Suture/Staples = N
FLD-UDID-30

FLD-UDID-265
True

False
TE または TDの
どちらかが必須
TE または TDの
どちらかが必須
IIIすべてFLD-UDID-30

FLD-UDID-265
True/False

True/False
TE または TDの
どちらかが必須
TE または TDの
どちらかが必須

IVDRでは、Near Patient Testing (FLD-UDID-35)と、Self-Patient Testing(FLD-UDID-36)の設定値とリスククラスにより、以下のように定義されています。

IVDR
リスククラス
Risk Class
デバイスタイプ
Device Type
FLD番号設定値EU型式審査
証明書
EU Type Examination
Certificate
(Annex X)
EU技術文書
審査証明書
EU Technical
Documentation
Assessment Certificate
(Annex IX Chapter II)
BNear Patient Testing
Self-Patient Testing
のどちらかがY
FLD-UDID-35

FLD-UDID-36
どちらかが
Ture
必須
CNear Patient Testing=N
Self-Patient Testing=N
FLD-UDID-35

FLD-UDID-36
False

False
必須
CNear Patient Testing
Self-Patient Testing
のどちらかがY
FLD-UDID-35

FLD-UDID-36
どちらかが
Ture
TE または TDの
どちらかが必須
TE または TDの
どちらかが必須
DすべてFLD-UDID-35

FLD-UDID-36
True/False

True/False
TE または TDの
どちらかが必須
TE または TDの
どちらかが必須
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Basic UDI-DI(2) ・・・ Basic UDI-DIの発行元機関(Issuing Entity)について

Basic UDI-DI(3) ・・・ 発行元機関をGS1とした場合のBasic UDI-DIの例

Basic UDI-DI(4) ・・・ Basic UDI-DIに関連した項目と設定値の定義について

Basic UDI-DI(6) ・・・ レガシーデバイスにおけるBasic UDI-DIの値について

Basic UDI-DI(6)・・レガシーデバイスにおけるBasic UDI-DI

従来のCEマークを取得済みの医療機器は、EUDAMEDではLegacy Device(レガシーデバイス)と定義され、

  • AIMDD(Active Implantable Medical Devices Directive(能動植込医療機器指令): 90/385/EEC)
  • MDD(Medical Devices Directive(医療機器指令): 93/42/EEC)
  • IVDD(In-Vitro Diagnostic Medical Devices(体外診断薬指令): 98/79/EC)

に該当するデバイスを指します。2021年5月のMDR、2022年5月のIVDRが開始された以降も市場で流通するレガシーデバイスについてはEUDAMEDへの登録が求められています。EUDAMEDにレガシーデバイスを登録する際には、「Basic UDI-DI(FLD-UDID-14)」コードに相当する部分は、「EUDAMED DI(FLD-UDID-42)」コードとなり、項目番号、名称とも異なるコードを使用します。

また、MDR/IVDR製品では、「Basic UDI-DI(FLD-UDID-14)」には、登録側の医療機器メーカーが、発行元機関「Issuing Entiry(FLD-UDID-01)」をGS1、HIBCCなどに決定し、各機関のルールに沿って独自で採番しますが、レガシーデバイスの「EUDAMED DI(FLD-UDID-42)」は、コード発行元機関「Issuing Entity for EUDAMED DI(FLD-UDID-295)」を「EUDAMED」とし、「EUDAMED DI(FLD-UDID-42)」には、「B-(UDI-DIコード)」の形で登録する仕様となっています。UDI-DIを持っていない機器については、まず、EUDAMED DIを「B-(21桁までの「SRN番号+製品コード」+チェックキャラクタ2桁)」で作成し、頭の「B-」を「D-」に置き換えることで「EUDAMED ID(FLD-UDID-342)」としてコードを作成します。その場合はFLD-UDID-341のコード発行元機関を「EUDAMED」とします。

今後、GTIN、HIBCCコード等のUDI-DIが存在しないレガシー製品が、どの程度市場で流通し続けるものなのか不明ですが、そのような製品であってもEUDAMEDには登録できるようになっています。レガシーデバイスのコード設定についての詳細は、ECのサイトに「Management of Legacy Devices MDR EUDAMED Date: 15 .02.2021 Doc. Version: 1.2」文書があります。

MDR/IVDR とレガシーデバイスでの「Basic UDI-DI」、「EUDAMED DI」、「UDI-DI」、「EUDAMED ID」の違い

 

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UDI-DI(1)・・UDI-DI で登録する項目概要

Basic UDI-DI が無事登録できた場合は、各デバイスデータの登録に進むことができるようになります。UDI-DIのデータ項目は大きく分類すると、以下の7つから構成されています。

  1. Identification・・・UDI-DI、SRN番号、Basic UDI-DI、デバイスタイプ、デバイスステータス などの基本情報
  2. Device information・・・再利用の可否、クリニカルサイズ、保管・使用条件 など
  3. Classification・・・EMDN(European Medical Device Nomenclature、欧州医療機器名称)コード
  4. Market info・・・販売国情報
  5. Product designer・・製品デザイン会社情報
  6. Referenced device・・・関連デバイス(レガシー、新規則とも登録した場合)情報
  7. Package item・・・階層構造情報

UDI-DIのデータは、全部で70個以上の項目について登録を求められています。

その中で、登録後の更新が「可能」・「不可」と定義されている項目が混在しているため、登録の際には注意が必要です。

また更新可能な項目の場合でも、空白(NULL値=No Value)で登録された場合のみしか更新(変更追加)できない項目も多数あります。

アトリファイ UDI Manager のMDR製品検索画面の例
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UDI-DI(2) ・・・ マーケット(市場)情報について

UDI-DI(3) ・・・ EMDNコードについて

UDI-DI(4) ・・・ パッケージ情報について

UDI-DI(5) ・・・ 使用単位のDIコード

UDI-DI(2)・・マーケット情報

MDR/IVDR/レガシーに関わらず、下記のEU加盟国(準加盟等含む)市場で流通する(将来流通される予定も含む)デバイスは、EUDAMEDへの登録対象となります。マーケット情報を入力するには、FLD-UDID-130(Device Status Code)を、「ON_THE_MARKET」として登録します。その場合は、FLD-UDID-137 (Member State of the placing on the EU market of the device)が必須となるため、EU内最初の出荷国(または輸出国)を設定します。「Member State of the placing on the EU market」についての厳密な定義はありませんが、市場流通させていると考えるべきなので、仮に製品を販売していない物流拠点の国が出荷先国の場合は、その先にある、最初の販売国(市場で流通している国)を登録するべきです。また、初回出荷(最初の輸出)が並行して同時期に複数国に出荷された場合は、その中の1国を代表国として記載し、他国は、併売国としてマーケット情報欄に登録します。

マーケット情報設定は、FLD-UDID-137(国名[国コード]:必須)、FLD-UDID-250(開始日:任意)、FLD-UDID-251(終了日:任意)を設定します。流通している国が複数ある場合は、Class Occurrence(項目グループの発生定義)が0..n(任意で繰り返し可) と定義されているマーケット情報関連グループ(FLD-UDID-252(国名[国コード]:必須)、FLD-UDID-250(開始日:任意)、FLD-UDID-251(終了日:任意)を利用することで、複数国の設定が可能となります。

FLD-UDID-137/252(国名[国コード])は、2022年6月現在で、下記の国から選択できます。下記リストに存在しない欧州域内の国・地域(イギリス(北アイルランド以外)、スイス、アルバニア、ウクライナ、セルビア、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ、モルドバ、モンテネグロ、北マケドニアなど)に出荷している場合は登録できません(現時点で必要ありませんが、今後、それらの国々がEUに加盟(準加盟)した際は追加となる場合があります)。

英語国名(ABC順)国コード日本語国名
Austria[AT]オーストリア
Belgium[BE]ベルギー
Bulgaria[BG]ブルガリア
Croatia[HR]クロアチア
Cyprus[CY]キプロス
Czech Republic[CZ]チェコ
Denmark[DK]デンマーク
Estonia[EE]エストニア
Finland[FI]フィンランド
France[FR]フランス
Germany[DE]ドイツ
Greece[GR]ギリシャ
Hungary[HU]ハンガリー
Ireland[IE]アイルランド
Iceland[IS]アイスランド
Italy[IT]イタリア
Latvia[LV]ラトビア
Liechtenstein[LI]リヒテンシュタイン
Lithuania[LT]リトアニア
Luxembourg[LU]ルクセンブルク
Malta[MT]マルタ
Netherlands[NL]オランダ
Norway[NO]ノルウェー
Poland[PL]ポーランド
Portugal[PT]ポルトガル
Romania[RO]ルーマニア
Slovakia[SK]スロバキア
Slovenia[SI]スロベニア
Spain[ES]スペイン
Sweden[SE]スウェーデン
Turkey[TR]トルコ
United Kingdom
(Northern Ireland only)
[XI]イギリス
(北アイルランドのみ)
EUDAMEDに登録が必要な市場国(登録デバイスの流通先)
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UDI-DI(3) ・・・ EMDNコードについて

UDI-DI(4) ・・・ パッケージ情報について

UDI-DI(5) ・・・ 使用単位のDIコード

UDI-DI(3)・・EMDNコード

EUDAMEDでは、Nomenclature Code(FLD-UDID-149)が必須項目として指定されています。この項目には、EMDN(European Medical Device Nomenclature、欧州医療機器名称)コードを入力します。EMDNコードには、CATEGORY(E、I、O、X除くAからZ)、LEVEL(1-7)に対して、1対1でコードが割り振られています。

CATE
GORY
CATEGORY
DESCRIPTION
LEVELEMDN CODEEMDN CODE DESCRIPTION
GGASTROINTESTINAL DEVICES6G0301010102OESOPHAGEAL BALLOON CATHETERS, HIGH PRESSURE
HSUTURE DEVICES7H010202020401TITANIUM MULTIFILAMENT WITH NEEDLE
K ENDOTHERAPY AND ELECTROSURGICAL DEVICES4K010301SPINAL PERCUTANEOUS PLASTIC DEVICES WITH BALLOON
EMDN CODE の一例

EUDAMEDで登録するEMDNコードは、LEVELが最下層になっているもののみ登録できます。上記のEMDNコード「G0301010102:OESOPHAGEAL BALLOON CATHETERS, HIGH PRESSURE」を例とすると、その階層構造は、

CATE
GORY
CATEGORY
DESCRIPTION
LEVELEMDN CODEEMDN CODE DESCRIPTION
GGASTROINTESTINAL DEVICES1GGASTROINTESTINAL DEVICES
GGASTROINTESTINAL DEVICES2G03GASTROINTESTINAL ENDOSCOPY DEVICES
GGASTROINTESTINAL DEVICES3G0301DEVICES FOR DILATION IN DIGESTIVE ENDOSCOPY
GGASTROINTESTINAL DEVICES4G030101GASTROINTESTINAL ENDOSCOPY, BALLOON CATHETERS
GGASTROINTESTINAL DEVICES5G03010101OESOPHAGEAL BALLOON CATHETERS
GGASTROINTESTINAL DEVICES6G0301010102OESOPHAGEAL BALLOON CATHETERS, HIGH PRESSURE
EMDNコード「G0301010102」の階層例

のように定義されています。

EUDAMEDへは最下層として定義されているLEVEL6:OESOPHAGEAL BALLOON CATHETERS, HIGH PRESSURE を登録します。上位階層での登録はできません。登録に際し、自社製品のEMDNコードが何であるのかを、改めて整理、確認されておくことをお薦めします。

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UDI-DI(2) ・・・ マーケット情報

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UDI-DI(5) ・・・ 使用単位のDIコード

UDI-DI(4)・・パッケージ情報

MDR/IVDR認証を受けたデバイスは、Primary DI(シングル・ユニット)としてEUDAMEDに登録します。一方で、流通形態(販売、物流など)は、シングル・ユニット単位のものもあれば、パック/ケース/パレット/コンテナなどシングル・ユニットのデバイスを複数でパッキングして取り扱うことも多いと思います。梱包品についてはGTIN等の製品識別コードを付ける/付けないの判断は、製造事業者側に委ねられていますが、現在では、多くの事業者が、流通形態の製品にも製品識別コードを付けていると思います。EUDAMEDでは、それらの流通形態の製品を階層品としてUDI-DI(多くの場合がGTIN)を紐づけて登録できます。階層構造の登録は、EUDAMED上は任意です。

GS1 ヘルスケア GTIN 設定ルール は、GS1ジャパンの日本語資料がございます。詳細はそちらでご確認いただけます。

EUDAMEDのパッケージ情報を登録する上での注意事項としては、

  1. パッケージ階層を登録できるのはMDR/IVDR 品のみで、レガシー(MDD/IVDD/AIMDD)品では登録できません。
  2. デバイスのPrimary DI(シングル・ユニット)が同一であることから、「Basic UDI-DI(FLD-UDID-145)」は同一のものとして登録します。
  3. 3階層以上(シングル・ユニット>パック(2階層目)>ケース(3階層目)>パレット(4階層目)・・・)の場合もそれぞれを親子として繰り返しで登録します。
  4. 「Package UDI-DI(FLD-UDID-120)」には、親階層のUDI-DIを指定し、「Related Package(FLD-UDID-124)」に子階層のUDI-DIを指定します。シングル・ユニットとケースの2階層構造品の場合は、FLD-UDID-120にケースのUDI-DI、FLD-UDID-124にシングル・ユニットのUDI-DIを指定し、入数「Quantity of Item(s) (FLD-UDID-121)」には、FLD-UDID-124のUDI-DIの入数を指定します。
  5. 階層構造のリンク情報は、UDI-DIを登録する時、または、後から階層構造のみを別途登録できます。(階層製品をUDI-DIとして登録する必要はありません)
パッケージ階層構造とBasic UDI-DIの関係イメージ
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UDI-DI(5) ・・・ 使用単位のDIコード

UDI-DI(5)・・使用単位のDIコード

UDI-DIを登録する際に、デバイス数量「Quantity of Device(FLD-UDID-151)」は必須項目(Class Occurrenceなし、Attribute Occurrenceは1 )です。ここには登録するデバイスの数量を入力します。

使用単位のDIコード「Unit of Use DI Code( FLD-UDID-135)」(Class Occurrenceは0..1(任意)、Attribute Occurrenceは1 )の入力が必要となるケースは、登録対象となるデバイス数量が2以上で、その対象となるデバイスにダイレクト・マーキング(製品に直接印刷などの方法でプリントされている)が無い場合となります。例えば1箱100本入りの注射針など、Primary DIが箱やパックの製品で、入数が複数個で構成され、かつダイレクト・マーキングが無いデバイスのケースです。

使用単位のDIコード(Unit of Use DI Code)が必要となるケースのイメージ(出典:GS1 USのページ)

使用単位のDIコードには、GTINなどのDIコードを入力します。Primary DIで使用する発行元コード(GS1、HIBICCなど)と同一のコード体系を使用します。また、使用単位のDIコードを付与していないデバイスの場合でも、メーカーが独自に設定した任意の使用単位のDIコード(バーチャルなコードとして付与する)の入力が必要となります。

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レガシーデバイスの登録(1)・・登録ルール

レガシーデバイス(MDD/AIMDD/IVDD製品)は、2024年5月26日までが有効期限となっている(IVDD製品はそれ以降も可のケースもあります)ため、それ以降もEU市場にて引き続き販売(流通)する製品については、有効期限内にMDR/IVDR認証取得が必要となります。MDR/IVDR認証を受ける際に、UDI-DI(例:GTIN)を継続して使用する場合も多いと思われます。そうした場合には、EUDAMEDへどのようにUDI登録するべきでしょうか?

EUDAMEDへのUDI登録の中で、レガシーデバイスについては以下ルールが設けられています。

  1. レガシーデバイスは、Primary DI(認証を受けている単品)のみ登録します(製品階層の定義はできません)
  2. レガシーデバイスとして登録する際には、「Basic UDI-DI(FLD-UDID-14)」に代わる「EUDAMED DI(FLD-UDID-42)」が必要となり、Primary DIと1対1に紐づけたIDを登録します(MDR製品の「Basic UDI-DI」は複数の「UDI-DI」を紐づけることができますが、「EUDAMED DI」は複数の「UDI-DI」を紐づけできません。あくまで1対1の組み合わせのみ有効です)
  3. UDI-DI」に相当するコードがない製品の場合は、「EUDAMED ID」としてPrimary DIを定義し登録します。

Basic UDI-DI(6)・・レガシーデバイスにおけるBasic UDI-DI」 も併せてご確認ください。

レガシーデバイスの登録イメージ

レガシーデバイスをお持ちの場合は、まずは上記のような方法でEUDAMEDへUDI登録を完了していただくことをお薦めします。登録は、欧州委員会のポータルサイトからも、atrify UDI Solution等の3rdパーティー・ソリューションを利用するなどの方法でも登録できます。また、Primary DIとして登録されたデバイスの内容は、今後、MDR/IVDRの認証を受けた際に、そのままデータ内容を引き継いでMDR/IVDR製品として登録できるようになっています。

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レガシーデバイスの登録(2) ・・・ MDR/IVDR引継登録

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レガシーデバイスの登録(2)・・MDR/IVDR引継登録

(2)では、レガシーデバイスとして登録した製品が、MDR/IVDRの認証を受けた時の登録方法です。

  1. MDR製品は、Primary DIの上位概念として「Basic UDI-DI」を登録します。「Basic UDI-DI」には、Certification(認証関連)、Clinical Investigation(臨床試験)に関する情報が必要となりますので、これらの情報を登録します。「Basic UDI-DI(4)・・Basic UDI-DIに関連した項目と設定値の定義について」を併せてご確認ください。
  2. すでにMDD製品としてPrimary DI(「UDI-DI」)が登録されていますが、同様の内容をMDR/IVDR製品として再度入力し、1.の「Basic UDI-DI」と紐づけます。atrify UDI Solutionのエクセルアップロード機能では、レガシー品で登録した際のデータ項目をコピー&ペースト(一部の項目は、書換が必要)で設定できるため、作業時間が大幅に削減できます。
  3. Basic UDI-DI」は、仕様、用途などが同一の複数デバイス(Primary DI、 Package DI)については、ひとつの「Basic UDI-DI」に紐づけます。
  4. パック/ケース/コンテナ等の物流、販売形態と製品を階層構造で定義します(階層定義は任意です)

以上の4段階の登録を実施することで、MDR製品(IVDR製品も同等)は、以下のようなイメージで登録され、レガシー製品から自動的に引き継がれます。

MDR製品のUDI登録イメージ

またMDR/IVDRとして登録できた後は、レガシー製品として登録されている製品の一部を修正することをお薦めします。レガシー側製品は、切替わった時点で出荷停止となるはずのため、レガシー側のUDI-DIにある

  • Device Status(FLD-UDID-130)」は、「NO_LONGER_PLACED_ON_THE_MARKET」に
  • さらに、Market Info欄の出荷対象国の「End Date(FLD-UDID-251)」にも販売終了日

をそれぞれ個別に変更する必要があります。これらの2項目については、MDDからMDRに変更しても自動的に修正される仕様ではありませんのでご注意ください。

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レガシーデバイスの登録(1) ・・・ 登録ルール

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