EUDAMEDにUDIを登録する際には、「Basic UDI-DI」というEUDAMED特有のコードがあります。「Basic UDI-DI」は、EUDAMEDデータベース内のデバイス関連情報へアクセスするためのキーコードで、他の文書(証明書(無料販売証明書を含む)、EU適合宣言、技術文書、安全性と臨床性能の要約)等を参照する際にも利用されます。一つの「Basic UDI-DI」には、複数のUDI-DI (製品ラベルに記載された製品識別子のコード)を紐づけることが可能です(MDR/IVDR時)。また「Basic UDI-DI」の番号及びバーコード(そもそも作成不要)の製品ラベル上への印字は不要です。
「Basic UDI-DI」を決定する要因としては、EUDAMEDのFAQでは以下4点が記載されています。
- same intended purpose (同じ意図された目的)
- same manufacturer (同じ製造業者)
- same attributes (同じ属性)
- essential characteristics (本質的な特徴)
これは製品特性が同一の製品群は、「Basic UDI-DI」が共通であるべきということで、一般的には、製品ブランドが同じであるとか、仕様書、取扱説明書が同一であるとかといったことと考えてよいですが、注意すべき点として、MDR/IVDRのリスククラス(Risk Class)が同一という点が挙げられます。リスククラスが異なる場合は、同一ブランド群の製品であっても、「Basic UDI-DI」はそれぞれに付与しなくてはいけません。NB認証、臨床試験データについても同様です。また、パッケージ(パック、ケースなど)の階層品については、単品のUDI-DIは同一のデバイスとなるため、「Basic UDI-DI」は同一のコードを使用します。「Basic UDI-DI」に関しては、EUサイトのヘルプデスクFAQページに記載されています(英文)。
https://eu-udi.zendesk.com/hc/en-150/articles/360018649758-What-is-a-Basic-UDI-DI-
また、MedTech EUROPE が作成した「Basic UDI-DI」のガイダンス文書「MedTech Europe guidance for assigning Basic UDI-DI」に「Basic UDI-DI」を決定するためのフローチャート(Decision Tree)等が、文書5ページ以降に記載されています。
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