Master UDI-DI の取り扱いに関する法改正

2023年7月20日に「Master UDI-DI」の取り扱いについて、EC(欧州委員会)のサイトに正式文書が掲載されました。

Master UDI-DI」の対象は、コンタクトレンズ製品(標準市販品、及びオーダーメイド品)と定義されています。「Master UDI-DI」とは、コンタクトレンズの項目属性である、BC(ベースカーブ)、DIA(直径) が同じ設計のものは、「Master UDI-DI」としてUDI管理できるコード体系です。コンタクトレンズの「UDI-DI(GTIN)」は、BCDIAに加え、

  • PWR:ー、ADD PWR:+(度数)
  • CYL (円柱形)
  • AXIS(円柱軸)

等の属性により割り振られている場合が多いですが、EUDAMEDへのUDI登録数が膨大になることを鑑み、BCDIAが共通の製品は、「Master UDI-DI」として一括りでUDI登録可能となる仕様変更(法律改正)となります。これによりコンタクトレンズメーカーは、登録負荷が軽減される一方で、「Master UDI-DI」コードというEU独自の管理コードを附番、管理していくことになります。発効日は、EUオフィシャルジャーナル(官報)から20日目、実施期限は、発効日から2年後となります。

Master UDI-DI」による「Basic UDI-DI」、「UDI-DI」との新しい関係図

GS1データマトリックスによる2次元バーコードで、「UDI-DI」及び「UDI-PI」値を表示している場合は、将来的には「Master UDI-DI」の値を追加するような表示変更が必要となる場合があります。現時点では、GS1コードで「Master UDI-DI」を表現するAI値(アプリケーション識別子)が未定義のため、「UDI-PI」に「Master UDI-DI」を表現する方法はありません。GS1側で「Master UDI-DI」のAI値が定義された後、「UDI-PI」の一つに「Master UDI-DI」を表す「(xx)Master UDI-DIコード」をGS1データマトリックス上で表示、管理できるようになる予定です。

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